哲学者でもある名探偵、林若平のもとには今日も難事件が持ち込まれる。密室となったバドミントンコートで起こった事件は、たった一人の容疑者を除けば、誰にも犯行が行えなかったのだという――第二回人狼城推理文学賞(現・台湾推理作家協会賞)受賞作、米国Ellery Queen's Mystery Magazine掲載作品。
・林斯諺(りんしげん)
1983年台湾嘉義県生まれ。2002年に短篇「判決」でデビュー。2009年『氷鏡荘殺人事件』で第一回島田荘司推理小説賞最終候補、2012年「第五大道謀殺案」で華文推理大奨賽第二等。エラリー・クイーンを敬愛し、多数の著作を持つ、華文ミステリ界を牽引する一人。